[UP DATE・2004/01/06]

 
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縦型の統合が進むアメリカ出版界
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2004年1月5日付『パブリッシャーズ・ウィークリー』誌の特集記事によると、アメリカ出版界では、出版、印刷、流通(一般の卸しとなるホールセラーと出版社と契約を結んだ本を売るディストリビュターとに分かれる)といった枠を越えた統合が進んでいるという。

大手書店チェーンのバーンズ&ノーブル(B&N)が出版業務を始めたのはその顕著な例と言えるが、B&N以外にもこれまでの垣根を越えたビジネスによって収益を伸ばしている会社がある。

たとえば、ホールセラー大手の Advanced Marketing Services(AMS) は、2003年の収益の30%以上を、本来のホールセール業務ではなく、ディストリビューション業務と出版業務から得ている。AMSは出版社とは考えにくいが、Thunder Bay、Laurel Glen、Silver Dolphin、Portable Pressなどのインプリントを持ち、1年に400タイトルもの書籍からマージン収入を得ている。

AMSとは反対に出版社が流通部門に参入したケースもある。 Independent Publishers Group という出版社は、1987年、流通経路の問題を解決するためにディストリビューション会社を買収。400近い出版社のクライアントを抱えるまでに成長した。

印刷会社が出版社を買収したケースもある。アメリカ最大手の印刷会社 Courier が、2000年に Dover Publications を買収。Doverの買収により、Courierの印刷スケジュールはよりフレキシブルになり、サイズの近い書籍を一緒に印刷・製本することなどにより印刷工程の効率化が図られたという。

このほか、書店が出版に乗りだし成功したケースとして、サンフランシスコのシティ・ライツ・パブリッシャーズがある。現在、年間10冊〜15冊タイトルの書籍を発行し、書店営業をしのぐ利益を上げているという。

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『リビング・ヒストリー』中国での出版契約がキャンセル
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2003年12月クリントン前大統領の妻でありニューヨーク州の上院議員であるヒラリー・クリントンが書いた自伝『リビング・ヒストリー』の中国での出版契約がキャンセルされた。8月初頭に出版された中国語版では、1989年の天安門事件に関して政府に不利益とされる記述が削除・改ざんされていた。原著の発行元のサイモン&シュスター社は、原著通りに再発行するよう中国側の譯林(Yilin)出版社に求め、数ヶ月間、交渉がおこなわれていたが、結局、出版契約自体がキャンセルとなった。中国では初版20万部を発行し、増刷も予定されていた。譯林出版側は、現在、状況を確認中という。

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